8ナンバーの車に乗るメリットやデメリットとは?

8ナンバー

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車を運転するときはナンバープレートの装着が義務となっていますが、ナンバープレートに掲載されている数字には複数の種類があります。
4桁の数字があることは誰でも知っていますが、上の部分の数字が何を意味するのかは知らない人も多いです。

300や500といった数字が出ているのですが、どのような数字にするかを任意に決められるわけではありません。
車の種類などによって数字が決められているのです。
したがってナンバープレートの数字を見れば、その車がどのようなタイプなのかが分かります。

もっとも多く見かけるのは3ナンバーと5ナンバーです。
総排気量や車体のサイズなどで分類されていて、簡単にいうと3ナンバーは総排気量が2000㏄以上、5ナンバーは2000㏄未満になります。

ときどき見かける車として、8ナンバーの車が挙げられます。
8ナンバーの車は特殊用途自動車と呼ばれるもので、一言でいえば普通の車とは違う部分があることを表しているのです。

3ナンバーと5ナンバーの分類とは異なるもので、総排気量・車体のサイズなどは3ナンバーや5ナンバーと変わらないものも少なくありません。
しかし、それらの車とは何かしらの違いがあることがナンバーで分かります。
たとえばパトカー、消防車・救急車、自動車教習所の教習車、キャンピングカーです。
パトカーなどの緊急車両にはサイレンなどが付いています。
教習車は一般車両と同じように道路を走りますが、助手席に補助ブレーキがある特種用途自動車です。

このように見ていくと、8ナンバーの車を一般の人が所有することはないように思えます。しかし実際には、条件を満たすことで8ナンバーの車を所有することが可能です。もちろんパトカーのような緊急車両は一般の人とは関係ありませんが、アウトドアの活動を頻繁にしている人の場合はキャンピングカーが欲しいと思うことがあります。キャンピングカーも、車内でいろいろなことができるように改造が施された特種用途自動車に該当するのです。

8ナンバーという分類は、改造が施されているかどうかという観点で見たものです。
したがって、一般の人が日常の買い物や通勤などで使用する車が8ナンバーということは基本的にあり得ません。
あくまでも特種用途自動車として、特別な場面で使用するための車なのです。
8ナンバーの車を欲しがる人も多いといわれていますが、それには大きな理由があります。
税金などの面で一般の車より優遇されることがあるのです。

8ナンバーの維持費ってどれくらいかかる? 乗用車と比べてみた

8ナンバーについて考えるときは、維持費がどれくらいなのかに目を向ける必要があります。
一般の人が3ナンバーや5ナンバーではない8ナンバーを求める場合、維持費が安くなる可能性があると判断していることがあるのです。
もちろん維持費の問題とは無関係で、純粋にキャンピングカーが必要で8ナンバーにする人もいますが、それでも維持費について考えることには意味があります。
8ナンバーの車だけを見ていても分かりにくいので、ごく普通の乗用車と比較してみることが大切です。
比べてみることで共通点や違いを把握することができ、得になるのかどうかが分かります。

維持費について考える際は、まず税金の問題を考える必要があります。
自動車に関わる税金として挙げられるのは、自動車重量税という税金です。
8ナンバーにすると自動車重量税が得になるのかというと、そのようなことはありません。
なぜなら自動車重量税は、名称のとおり重量が関係している税金だからです。
どのようなナンバーの車であっても重量に応じて税金額が決まるため、ナンバーの問題ではありません。

しかし同じく税金ではあるものの、自動車税についてはナンバーが関係してきます。
8ナンバーの自動車税は31,600円で、3ナンバーの45,000円と比べて安くなっているのです。
ただし5ナンバーは39,500円なので、それほど大きな違いはありません。

車を所有している場合、自賠責保険に加入することが義務付けられています。
自賠責保険の金額については、8ナンバーが30,210円で自家用の乗用車が25,830円なので、8ナンバーの方が低めになっているのです。
ただし車検期間が一律というわけではなく、いろいろな違いが出てくる場面もあるため、単純に金額だけを見て得なのか損なのかを判断してしまうのは早計です。

維持費として発生するものには、他に車検の費用があります。
どのようなタイプの車であっても、期限までに車検を受けなければなりません。
しかし車のタイプなどによって車検の費用は変わってくるため、8ナンバーと乗用車とを比較することが大切です。
8ナンバーの車は乗用車とは異なる特殊なものなので、基本となる手数料の部分が高くなっています。
たとえば代行手数料や整備・点検の費用が、乗用車と比べて1万円ほど高めに設定されているのです。
ただし、法律で決められている費用の部分はどの業者に依頼しても変わらず、8ナンバーだから高いということはありません。

8ナンバーのメリットとは?

一般的に、8ナンバーにすることの最大のメリットは維持費などの費用が安くなることだと考えられています。
普通に運転したりする分には、どのようなナンバーであるかは関係ないのです。
8ナンバーだから運転がしやすいというようなメリットは基本的にありません。
あくまでも、一般の車とは異なる改造が加えられている特種用途自動車だということを表すのが8ナンバーという分類なのです。

自動車税という税金は毎年納めるものですが、車検の期間が長くなる8ナンバーの車は自動車税が安くなります。
他には自動車重量税も納めなければならないのですが、自動車重量税は安くなる場合も高くなる場合もあるので、メリットになるとは言いがたいです。

8ナンバーの車を所有することで得られるメリットは、何といっても維持費の問題が中心となってくるため、どのくらいの維持費が発生するのかをきちんと確認しておく必要があります。
なんとなく安くなりそうだと思って気軽に8ナンバーを選んでしまうと、実際には大して得することにはならず、むしろ損をしてしまう可能性もあるのです。
納税金額が違ってくる税金がある一方で、ほとんど変わらない税金もあります。
あらかじめ十分に確認しておくことが大切なのです。

維持費にはいろいろな種類がありますが、必ず支払わなければならないものと任意のものとを分けて考えることが基本です。
たとえば自動車税は必ず納めるものですが、8ナンバーの方が乗用車より安くなることが多く、メリットだといえます。

8ナンバーのデメリットとは?

8ナンバーにすると維持費を抑えることができるのがメリットだと考えられていますが、メリットしか存在しないわけではありません。
当然のことながらデメリットもあるのです。
メリットとデメリットをきちんと比較してから8ナンバーにするかどうかを決めないと、最初の時点では予想していなかった損をしてしまう可能性もあります。

8ナンバーにすることもデメリットで最大のものは、任意保険に加入しようとする場面に現れます。
誰もが加入する自賠責保険とは異なり、任意保険は加入のしやすさ・保障内容などが大きく変わってくることがあるのです。

もちろん保険に加入しやすいかどうかはナンバーだけの問題ではなく、自家用車でも加入しにくいことはあります。
しかし、8ナンバーにしていることが原因で不利になるケースが存在しているのです。
保険会社の中には、最初から8ナンバーの車の加入を認めないところもあります。
たとえばダイレクト型の自動車保険を取り扱っている保険会社の場合、保険料が安く設定されていて、8ナンバーの加入を好まないのです。

また、加入することは認められたとしても、具体的な保障内容の面で不利になってしまうケースがあります。
たとえば、車両保険を付けるのが難しくなってしまうことです。
普通の乗用車と比べて8ナンバーの車は盗難などのリスクが高めなので、保険会社としては車両保険を付けたくないと考えます。

8ナンバーにすることで得られるメリットもあるのですが、多くの人にとってはデメリットだと感じることが目立っています。
したがって、なんとなく得になりそうだという考えで8ナンバーを選んでしまうと、最初のうちは良いと思えていても、時間が経つにつれてデメリットの方を感じるようになってしまうのです。

他にも考えなければならないことがあります。
それは、8ナンバーを取得した後、普通の乗用車の3ナンバーなどに戻そうとするときに苦労することです。
戻したいと思ったからといって、簡単に戻すことができるわけではありません。
構造変更という手続きを取らなければならず、きちんと検査を受ける必要があるのです。

8ナンバーの場合、さまざまな設備がついているわけですが、3ナンバーなどにするためにはそれらの設備を全て取り外さなければなりません。この作業には手間も費用もかかります。
いろいろな場面で費用が発生することになるため、8ナンバーのデメリットについて見ることも重要なのです。