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日本の法律では、6歳未満の乳幼児や幼児が自動車で移動する際には、チャイルドシート(ジュニアシート)を使用することが義務付けられています(バスやタクシーは例外)。
そのため、小さなお子さんがいる家庭であれば、車にチャイルドシートを取り付けているでしょう。
しかし、チャイルドシートはどこに置けばいいのでしょうか?
後部座席に設置されている方も多いのではないでしょうか。
おそらく、助手席にチャイルドシートを設置してはいけないという話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
トヨタ車などの国産車の取扱説明書を見ると、「お子様の安全のため、後部座席にチャイルドシートを取り付けてください」と書いてあります。
助手席は衝突時に最も損傷を受けやすい席だからダメだという説がありますが、実際には後部座席よりも死亡率が低いという統計はあります。
他の席よりも死亡率が高いというデータを見つけることができません。
なので、根拠の少ない理論です。では、本当の理由は何なのでしょうか?
助手席への設置は違反ではない
道路交通法では、6歳未満の子供にはチャイルドシートの使用が義務付けられていますが、実はチャイルドシートの設置場所には決まりがありません。
法律では、チャイルドシートを好きな位置に設置することは自由です。
助手席に置いても違反にはならないのでご安心を。
実際、2019年の「チャイルドシートの設置場所に関する調査」によると、助手席にチャイルドシートを設置している子どもは17.8%となっています。
助手席への設置について
チャイルドシートには前向きタイプと後ろ向きタイプの2種類があり、主に0~1歳の乳幼児を対象としたものは後ろ向きタイプとなります。
法的にはどちらのタイプでも問題はありませんが、実用上の安全性の観点からは、どちらのタイプを使用しても本当に安全なのでしょうか?
実は、助手席に後ろ向きのチャイルドシートを取り付けることは絶対にしてはいけません。
なぜなら、エアバッグと赤ちゃんの距離が近すぎて、衝突した際にエアバッグの衝撃で赤ちゃんが怪我をする可能性が高いからです。
メーカーの取扱説明書にも、一般的にはこのような警告が記載されています。
警察庁が実施したチャイルドシートの装着に関する調査によると、実際の誤使用率は52.4%。
意外なことに、チャイルドシートを使用している人の半数以上が誤った使い方をしているのです。
そのため、助手席にチャイルドシートを取り付ける際には、できるだけ後ろに置くようにし、前向きタイプを使用するようにしましょう。
後向きのチャイルドシートしか使えない乳幼児の場合は、助手席にチャイルドシートを設置するのは避けた方が良いでしょう。
助手席にチャイルドシートを後ろ向きに装着できるクルマもある
実は輸入車の中には、後ろ向きのチャイルドシートを助手席に装着できる車もあります。
その理由は、助手席エアバッグが勝手に作動しないようにするための機構が装備されているからです。
エアバッグとの干渉が問題なのであれば、エアバッグが作動しないのであれば問題ないということになります。
エアバッグが作動しなくても大丈夫なのか?と疑問に思うかもしれません。
しかし、小さなお子さんの場合は、チャイルドシートをしっかりと取り付けて、シートベルトをしっかりと締めて拘束していれば、事故の際にも安全装置としての役割を果たし、お子さんを守ってくれます。
一般的には、無理に後ろ向きのチャイルドシートを助手席に取り付ける必要はありません(後ろ向きのチャイルドシートを取り付けられない車種には絶対に取り付けないようにしましょう)。
ただし、後ろ向きチャイルドシートが必要な助手席に小さな子供を移動させたい場合は、助手席エアバッグストッパーが付いていて、それができる車を選ぶ必要があります。
日本車だと、例えばセレナに「ベビーケアモード」というシートアレンジがあります。
助手席を一番前にして、セカンドシートを前に一番前にすることで、赤ちゃんとの距離が近くなります。
チャイルドシートを助手席に設置する際の注意点
安全性の観点からは後部座席にチャイルドシートを設置するのがベストですが、車の大きさや乗車人数、子供の人数などによっては助手席にチャイルドシートを設置しなければならない場合もあります。
助手席にチャイルドシートを取り付ける際の注意点は2つあります。
- シートをできるだけ後ろに移動させる
- チャイルドシートは前向きのみ
お子様の安全のために、この2点にご注意ください。
どうしても助手席にチャイルドシートを取り付ける場合は、できるだけシートを後ろにして取り付けるようにし、前向きのチャイルドシートのみを取り付けるようにしましょう。
後ろ向きのチャイルドシートを付ける場合には、エアバッグがついていない車かエアバッグを停止できる車にしておきましょう。