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8ナンバーとは、パトカーや消防車、救急車といった緊急の際に用いられる車、また、放送宣伝車やキャンピングカーなどの特殊な車のことです。
これらの車両のナンバープレートを見てみると、車種を表す数字が8から始まることから8ナンバーと呼ばれています。
8ナンバーにするメリットがあるのかというと、微妙なところでもありますね。
ですので、無理に8ナンバーにする必要性は無いのではと感じました。
8ナンバーのメリットは?
8ナンバーにメリットはあるのでしょうか。
主なメリットとして、維持費や自動車税が安くなるということが挙げられます。
実際に自家用乗用車と特殊用途自動車の維持費を比較してみると大きな差があることが分かります。
総排気量が1L~1.5Lの自動車を比べた場合、自家用乗用車は29500円、特殊用途自動車は23600円となるのです。
このように同じ総排気量で見てみると、自家用乗用車よりも特殊用途自動車の方が約20パーセントほど支払う金額が安くなっています。
これが何年と続くと、支払う料金にかなり大きな差がついてしまうことがわかるでしょう。
自動車にかかる費用は支出の中でも大きいものになるので少しでも抑えたいものです。
8ナンバーのデメリットは?
上記の通り、8ナンバーの登録をすることで維持費などの税金は抑えることができるとわかりました。
では、反対にデメリットはあるのでしょうか。
その1つに、車検にかかる費用が特殊用途自動車の方が割高になってしまうことが挙げられます。
車検の際には自動車重量税、印紙代、自賠責保険料の3つが費用としてかかります。
自動車重量税は特殊用途自動車の方が安くなるのですが、自賠責保険料はどうでしょうか。
24ヶ月特約の場合を見てみると、自家用乗用車は27840円、特殊用途自動車は34900円となり、特殊用途自動車のほうが高くなってしまうのです。
また、これらの費用の他に検査代や点検整備料金といった費用も発生するので、必ずしも8ナンバー登録をした車両が得をするとは限りません。
さらに任意保険に関しても、特殊用途自動車の任意保険は扱っているところが少ないため、保険等級の引き継ぎもできないのです。
このことから、特殊用途自動車は保険の扱いも少々面倒になってしまうかもしれません。
8ナンバーを取得するための条件とは?
メリット、デメリット、それぞれ両面を持ち合わせた8ナンバーの車両ですが、取得する条件にはどのようなものがあるのでしょうか。
取得する条件には、車両の構造を確かめる必要があり、以下のようなことが挙げられます。
まず1つ目は、特殊な設備が運転席以外にあり、またその設備の面積が1㎡以上であるということです。
軽自動車の場合は0.6㎡以上となります。
そして2つ目ですが、特殊な設備の面積は、床面積の2分の1を超えなければなりません。
ただし床面積は運転席を除いたものとなります。
さらに3つ目は、乗車のスペースと積載のスペースとの間に適当な間隔、または保護となる仕切りがあることが必要です。
この間隔についてですが、最大の積載量が500キログラムを下回る場合は座席の背もたれだけで大丈夫です。
8ナンバーの登録をしたい場合は、実際に装備を取り付けるなどして、上記のような構造に変える必要があります。
その上で必要な書類をそろえ、陸運局で登録しましょう。
8ナンバーと3ナンバーの維持費を比較!
車のナンバーには8ナンバーの他に5ナンバー、3ナンバーの車両もあります。
これらのナンバーは車のサイズやエンジンの排気量によって分類されるものです。
まず5ナンバーは小型乗用車に分類されます。
そして3ナンバーが普通乗用車のことです。
車のサイズが小型のものでも、エンジンの排気量が普通乗用車と同じであれば、普通乗用車の方に分類されます。
このように見ると自動車税や維持費は普通乗用車の3ナンバーのほうが高くなると考えがちですが、実は必ずそうなるとは限らないのです。
税金は総排気量によって大きく変化します。
そのため、普通乗用車でも総排気量が少ない場合は小型乗用車よりも安くなることが多いのです。
また、総排気量が少ないことで減税を受けることも可能なのでさらにお得になります。
これは8ナンバーの車両にも同じことがいえます。
特殊用途自動車ではあまり小型のものはないかもしれません。
しかし大型の車両でも総排気量が少ないものを選ぶと減税につながるでしょう。
8ナンバーの任意保険は?
パトカーや救急車などの8ナンバーの車両の保険加入については少々注意が必要です。
なぜなら、特殊用途自動車の場合は任意保険の加入が思っている以上に難しいからです。
保険会社の多くは、保険の等級制度を設けていません。
また、特殊用途自動車の任意保険を扱っていない保険会社もあるのです。
一般的にJA共済、外資系の保険会社では特殊用途自動車の保険を扱っていません。
そのため、特殊用途自動車を所有している人は保険に関する相談を国内の損保で行うようにしてください。
しかし、脱税や節税の目的でナンバー登録をしている車両も多く見られます。
このような違法車両を避けるため、監督官庁の指導のもと、8ナンバーの車両の保険には消極的な保険会社が多いのです。
少し手間がかかるかもしれませんが、保険会社が実際に車両を確認することで確実に契約することができるでしょう。
確認には車両の写真を撮影すること、使用目的や用途を伝えるようにしてください。
まとめ
こうやって見てみると、8ナンバーよりも1ナンバーや4ナンバーにしたほうがお得のような気がします。
そもそも自家用車を8ナンバーにすることはあまりないでしょうし、キャンピングカーでも最近では8ナンバーではなく1ナンバーや4ナンバーで乗れるような仕様もたくさんあります。
大きなメリットはあまり無いように感じますので、無理に8ナンバーに乗る必要性は無いでしょう。