スズキ ジムニーの初代から現行モデルまでを比較しました! ジムニーはホープ自動車から始まった

ホープスターON

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https://www4.hp-ez.com/hp/jijimny/page11

ジムニーの歴史とは?旧型ジムニーからどう成長してきた?

ジムニーの歴史を辿ると、それは今から遡ること48年前の1970年のこととなります。
実はジムニーの原型「軽の本格4WD」というアイデアはスズキが考えたものではありませんでした。
ジムニーの原型となるのが「ホープスターON」です。

ホープスターとは、今は亡きホープ自動車が販売していた車のブランドで、ホープ自動車では1953年の3輪トラックの発売以降、個性的なスタイルを持つ軽の貨物車を造っていました。
ところが、小さな会社だったホープ自動車は大手メーカーの進出に対する競争力を持たなかったため、1965年には一旦自動車生産から撤退し、遊園地の遊具生産に業態をシフトしました。

ホープスターON

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しかし、ホープは車への夢を捨てきれずに、1967年にホープスターONを開発しました。
ホープスターONの特徴はラダーフレーム、16インチの大径ホイール、前後リジットアクスル、パートタイム式の全輪駆動システム、高い最低地上高を有していて、どんな悪路でも走れる本格派の4WDだったことで、まさに小さなジープといえる設計を持っていました。

ホープスターONは数百台が販売されたと言われていますが、その結果は芳しくなく、自社での製造販売を諦めたホープは軽自動車生産メーカー各社にホープスターONを製造する権利を買ってもらうように掛け合いました。
その結果、唯一ホープスターONに着目してくれたのがスズキでした。
この決断が結果としてジムニーというスズキを代表する車を生むきっかけとなりました。
ジムニーの歴史を語る上での前置きとして、ホープスターONの存在は欠かせないものと言えるのです。

1970年 初代ジムニーが誕生!

初代ジムニー

Wikipedia

ホープスターONのアイデアを引き取ったスズキですが、全体的な完成度が低かったホープスターONに対して、スズキの技術力を活用して大幅な改良を施しました。
そして、初代ジムニーが生み出されたのです。
それが今から遡ること48年前の1970年のこととなるわけです。

「男の相棒、ジムニー」「自然に挑戦する男のくるま」をキャッチコピーに、豪快で武骨なイメージが特徴となる屋根やドアを持たない、シンプルなホロタイプのモノグレードで発売されました。

シンプルな姿だったホープスターONと比較して大分スタイリッシュになりましたが、スチールのドアすらない「オールホロ」車なのはホープスターON譲りでした。

ホープスターONの設計を引き継いで、耐久性の高い360cc水冷2気筒2サイクルエンジン、低速・高速の2段切り替え副変速機構を備えるフルシンクロ4MT、16インチ大径タイヤ、堅牢なラダーフレーム+前後リジットアクスルサスペンション、走行状況に応じて駆動タイプが選択できるパートタイム4WD機構、オプションで用意されるウインチなど、本格的なスペックと走破性能から高い人気を誇りました。

発売当初のモデルのLJ10型のエンジンは25psを発生する空冷2スト360cc2気筒エンジンでしたが、1972年には、エンジンが水冷式に改められたLJ20型に進化しました。
このことで、ただでさえ寒いホロ車で暖房も効かなかった空冷時代の欠点が克服されました。

1976にマイナーチェンジ! ジムニー55

Suzuki Jimny SJ10 001.jpg

By Tennen-Gas – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Link

その後、1976年に軽自動車の規格が変更になったことを受けて、初代ジムニーもマイナーチェンジしました。
エンジンを水冷2スト3気筒550ccに載せ替えて、オーバーフェンダーを装備、車体寸法を拡大したジムニー55・SJ10型となりました。

愛称は、「ジムニー55(ゴーゴー)」と呼ばれていました。

1977年にはジムニー8

1977年には輸出仕様の800cc水冷4気筒4サイクルエンジンを搭載したジムニー8が追加されました。
1970年の記念すべき初代モデルは小型で軽量なボディ、走破性の高さから高い評価を得ることで量産化が進みました。

ジムニーは、日本のみならず世界の188の国と地域で活躍していて、2001年にはシリーズで世界累計販売台数200万台を達成しました。
歴史を重ね、実用車として人々から信頼を得たジムニーですが、本格的なオフロード4WD軽自動車として世界中から愛されていることから、確固たる揺るぎないポジションを築いたといえるでしょう。

1981年に2代目ジムニーにフルモデルチェンジ!

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1981年、ジムニーは2代目にフルモデルチェンジして、SJ30型となります。

2代目ジムニーは、「Tough & Neat」をキャッチコピーに、初代のヘビーデューティーユースを想定した開発コンセプトから、街中からオフロードまで幅広い用途に向けたスタイリッシュなボディデザインを持つ、4WDモデルとして開発され1981年5月に発売されました。

フロントフェンダーが独立し、車体にリブが入って道具感溢れた初代に比べると、ボクシーなスタイルとなっていて、それが初代の「いかにもジープ型4WD」というモデルから乗用車に近づきました。
居住性や乗り心地も向上して、オンロードの使用にも向いた、家族でドライブを楽しめるモデルとして生まれ変わりました。

エンジンはSJ10型からキャリーオーバーした、中低速域から粘りとパワー感のある550cc水冷3気筒2サイクルエンジン。
悪路走行でもびくともしない堅牢なラダーフレーム。
シンプルな構造でありながら優れた耐久性と、走破性を誇るリーフスプリング式リジットアクスルサスペンション。
不整地や雪道でも安心感の高い16インチタイヤの採用など機能面での大きな変更は無く、国内外で仕事からレジャーまで幅広い用途で活躍する人気モデルに大きく成長を遂げました。

1998年に3代目にフルモデルチェンジ! JB23型は見慣れたジムニー!

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1998年、3代目モデルとなるJB23型が登場します。

武骨さを残しつつもボディデザインは大幅に洗練され、それまで剥き出しだったドアヒンジや別体だったバンパーは取り込まれてスッキリしました。

インテリアも樹脂で覆われて装備が増え、オンロード性能はさらに磨かれました。
かつてのジムニーのようなワイルドさはすっかり見られなくなったものの、悪路を走り抜ける性能は流石ジムニーといえるものであり、オフロードファンをずっと20年という長い生産期間に渡って魅了し続けたことは、素晴らしいといえるでしょう。

数限りない改良が行われた結果、程よいアウトドア感と高い実用性を兼ね備えたオールマイティな軽自動車として、モデル末期でも安定した販売が行われました。

ジムニーの本質は、ホープスターONから変わっていない!

http://www.suzuki.co.jp/car/jimny/styling/

ジムニーは世代を重ねるごと、時代ごとに次第に装備が増えて快適なモデルになっていますが、改めて歴史を追ってみると「ジムニーの本質」は変わっていないことに気付くと思います。

それは、ランドクルーザーやジープなどと同じラダーフレームを持っていて、それらの大きな車にも負けない悪路の走破性を持つジムニーが、ずっと「本格クロカン4WD」であり続けているということです。

4代目ジムニーでも、それらの「ジムニーがジムニーであるための構成要素」を何一つ落とすことがなかったのが売れいいところです。

悪路の走破性やシンプルなデザインを残しつつ、安全性や快適性は超絶進化を遂げました。
直線基調でハコのようなスタイルがとてもシンプルで、流線型のデザインを持つ車が多い中ではむしろ新鮮に映ります。
新型ジムニーもきっと初代、2代目、3代目のように、長きに渡り愛されるモデルになることは間違いないでしょう。